障がいから照らす人の可能性

可能性照らし家 西井あやな。 人の持つ可能性にわくわく。 大人になってから視覚障がいを持つ。 視覚障がいを持って働くこと、子育てすること、悔しさ・不安・喜びを通しての 自分の気づきと経験を惜しみなくできるだけわかりやすく表現します!

 白杖ママと娘の公園遊び

週末、1歳6カ月の娘との公園遊びをした。
初めて娘と公園遊びをまともに出来て、私が喜びと満足感でいっぱい、楽しかった!

実はもともとは公園遊びが目的ではなかった。
週末、久しぶりに太陽が顔を出す暖かいお天気で、娘の風症状もおさまったのでお散歩に出かけた。
帰り道、公園には誰もいなかった。
わりとお決まりコース。いつもは立ち寄らない。
この日は立ち寄ってみたくなったので立ち寄った。

屋外での移動時に白杖を用いて安全確保をしている私にとって、公園遊びはなかなかハードルが高い。
・公園はオープンスペースで、園内の移動時にたどるものがないことが多い。方向を取りずらい。
→中に入れても、出口を探すのに一苦労なんてことも。
→遊具の位置の把握がしづらい。
→遊具間の移動が難しい。
・他にも子どもが遊んでいた場合、互いの安全確保がしづらい。

そんなわけで私にとって公園は苦手な場所。
誰かにサポートお願いしなければ娘との公園遊びは難しい。

でもその日は、なんとなく気が向いた。
久しぶりにお天気が良かった。
慣れ親しんだ場所だった。自分が子どもの時に何度か遊んだことのある場所だった。
ブランコとすべり台とお砂場と水飲み場のシンプルな小さな公園。出入口と遊具の位置の把握がなんとなくできていた。


えいやぁ!で立ち寄って、まずはブランコへ。
カンカンと杖でたたいて、ブランコの位置を確認。
最初は私のひざに乗せて娘とブランコ。
次は1人で座ってもらうと、ちゃんと両側の鎖を握りしめてくれた。
娘の背中に回って娘を支えながらブランコを漕ぐ。
どんな顔してるんだろう。
しばらくするとまだ舌っ足らずな「降りる」の声。

はいはい。ブランコから降ろす。

あんまり好きじゃないかな?と思いきや、すぐに「のんの」とリクエスト。

はいはい。この繰り返し。

ブランコに座ってもらって向きを変えたりしながら何度かブランコ。
ブランコにまたがって横にブランコを揺らしてみたりもした。これはお気に召さなかったらしい。


そういえば近くにすべり台があったかな?
娘をヒップシートに座らせて。杖を振り振り、すべり台があるだろう方向へ移動。
お?この斜めの物体はすべり台? ビンゴ!

カンカンカンとすべり台の登り口まで移動。
うーん、さすがにどんなだったか、記憶にない。まずは私が把握しないと。
娘を置いて登るわけにもいかず、娘をいったんおろして、娘のすぐ後ろについてすべり台を登る。
お、段差がわりとせまい。
私がやっと登れる幅で両脇にしっかり手すりがある。
娘は片手を手すりに、四つん這いならぬ三つん這いでガシガシ進む。勇敢。てかおてんば。(笑)

問題は頂上に登った後だ。どんな風になっているか。。。。

よし、登った。私がやっと体育ず割できるくらいのスペースしかない。両脇はしっかり壁になってる。

保育園の先生からは、もっと大きな公園で何度か一緒に滑ったことがあると聞いている。
好きみたい。
でも一人では降りていかないでいつも先生のおひざの間で一緒に滑るとのこと。

私もそうしよう、いや、せ、狭い。。。
私の膝の間に座るなんて無理無理無理。

とりあえず娘の座る姿勢を整えて、むん、ここは頑張ってもらうしかない。
往くよー!!
娘の背中をそっと押し、娘のリュックを私が持ちながらスピード落として滑る。
半分くらい来たところでリュックを持つ手を放した。

娘が着地した地点に私もすぐに滑りおりる。

なるほど、私もすべり台、超久しぶり!

ごきげんっぽいから、今度は娘を持ち上げてすべり台の中腹より上の辺りから滑らせてみる。
キャハっ♪
やっぱり好きみたい。

タッタッタッ

すべり台の登り口まで自分で移動して登りだした。
大丈夫かな?
私も登り口に向かうが今度は一緒に登らない。登り切れたらガードがしっかりしてたから大丈夫だろう。
おっ、登り切った!
じゃーーーん!!

キャハハハ♪

やったー!!すべり台、独りで登って滑り切った!

ここからは何度も何度も。降りては登り。たぶん20会位。相当お気に入りみたい。
むしろ後ろ向いてすべり台を逆から登ろうとしてるよ。。。(笑)

私は前からビデオ録ったり後ろから登るところ録ったり。ちなみに5本動画撮影して、後で確認してもらったら2本ボツ。2本はが書くから外れてた。
まぁ、上出来。

私もアトラクションを盛り上げようと、てか自分が楽しくなってきて、
杖を使って踏切のようにしてみたり、
私が先に登ってすべり台の途中でわざと止まってみたり、
娘が登ってくるのをすべり台を逆から登って待ち伏せしてみたり。
全部ハマってたし、私も楽しかったー。

ちなみに娘の足首にはお手製の鈴をつけている。これがあるとないとでだいぶ娘の位置の確認の助けになる。

なんだかんだ1時間以上公園にいた。
娘はまだまだすべり台したいようだけど、そろそろ帰ろう。

あれ?すべり台の時に危ないから外したリュックに付けるハーネスがない。
私のポケットにも娘のポケットにもリュックにもない。
私も途中から夢中になって、正直覚えてない。。。
うーん。。。もしかして新しいの買わなきゃかなぁ。

「○○ちゃん、リュックのひも、探してるんだけどどこにあるかわかるー?」

とっとっとっ、はーい。

持ってきてくれた♪さすが、Thank You!!


さて。
娘を抱いて、杖を振り振り、出入り口と思われる方向へ。

ん?柵には到達できたけど出入り口の切れ目がなかなかみつからない。。。。あ、あったあった。

***

最近はユニバーサル公園などもできているようである。
https://www.tokyo-park.or.jp/special/udplayground/
時代と共に公園の様子も変わってくるかもしれないが、できるだけ安全に子どもの挑戦や可能性を引き出してくれる場所であり続けて欲しいと願う。