障がいから照らす人の可能性

可能性照らし家 西井あやな。 人の持つ可能性にわくわく。 大人になってから視覚障がいを持つ。 視覚障がいを持って働くこと、子育てすること、悔しさ・不安・喜びを通しての 自分の気づきと経験を惜しみなくできるだけわかりやすく表現します!

私が実践した障害対応策④☆ 物理的なハード面とコミュニケーションのソフト面の両方で環境を整える。

目の見えづらさを補う目的で様々なツールがある。
移動時の安全確保をするための白杖
触って分かるように膨らみの形や数で文字を形成する点字
スクリーンを見なくてもマウスを使わなくてもキーボード操作でパソコン作業を可能にする音声読み上げソフト。
拡大したりコントラストを変えることで見やすさを高める読書機。
活字を読み上げるOCRソフト。
眩しさを軽減して見えやすさを高める遮光グラス。

仕事に限らず、調理などの日常生活を便利にするためのアイテムやスポーツやゲームを楽しむためのツールもある。
その他にも、テクノロジーの進化で今まではなかったようなアクセシビリティの高いアプリやデバイスが現在進行形で開発されている。
特筆すべきは、様々なアイテムが見えない・見えづらい人に特化するだけではなく、より広いニーズを満たすユニバーサルなものが増えていることだ。

仕事でも日常生活でも、物理的な環境を整えることで、できる を格段に増やせる。

そして物理的なハード面の環境を整えること以上に大切なことは、世間話のできる人を増やすこと。
これは家族などその人のごく身近な人や福祉介護専門職、あるいは特定の何人か、だけに留まらない。
公共交通機関で、お店で、日常的に通る導線で、社内で、近所で、
「何かお手伝いしましょうか?」
自分の時間を1分、これに使ってくれる人たちを増やすことだと思う。

待っているだけでは何も変わらない。
気持ちよく自分から挨拶をしてみたり、機会があれば自己開示をすることもよいかもしれない。
必要な時には自分からヘルプを求めることも大事だし、感謝を言葉にして伝えることも、次の機会をつくってくれる。
このソフト面の環境を整えることで自分の居心地と安心感が変わる。
逆にいくらハード面の環境を整えても、特に職場ではソフト面の環境が整わないと定着へのハードルがあがる。

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どのような場面でも、継続するには人間関係を整えることがキーとなる。
どんなにテクノロジーが進化しようとも 
職場でも、家庭でも、学校でも、習い事でも、
互いに心地よい・無理をし過ぎない関係性づくり・場づくりが整うと 続く ものなのかもしれない。